正社員と契約社員の待遇面での違い

定められた雇用期間を働く有期雇用の契約社員は、無期雇用の正社員と待遇面でどのような差があるのか、知っておきたい点は次のとおりです。

まず勤務地についてですが、契約社員は転勤は基本的にありません。ただし、契約の内容によっては転勤ありの場合がありますので、「転勤しなくていいから」という理由で契約社員として働こうと思っている人は、必ず契約前に確認しておきましょう。

次に、休日や休暇についてですが、これに関しては正社員と差はなく、同じように与えられます。有給休暇も、条件として定められた労働日数を満たせば、正社員と同じ日数分を得られます。

社会保険(健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険)についても同じで、加入についての基準を満たすことができれば、契約社員でも加入できます。この基準は、保険によって異なり、健康保険と厚生年金保険は「週の労働時間と1ヶ月の所定労働日数が正社員の4分の3以上」、雇用保険は「週20時間以上の労働時間かつ31日以上働く見込みがある」、労災保険は「すべての従業員」となります。

次に解雇については、契約社員だからと言って簡単に辞めさせられるということはなく、基本的には契約期間中解雇はできません。また、正社員と同じように「30日前に予告しなければならない」という解雇予告の義務もあり、もし30日に満たない日数で予告が行われた場合は、解雇予告手当を受給可能です。

最後に退職金についてですが、正社員だろうと契約社員だろうと退職金制度は義務ではないため、支払う規定のない会社があります。もし制度があったとしても、正社員のみ支払われる場合もありますので、内容を確認しておきましょう。